歌三線のチカラ  緩和ケアの一場面

2015年9月19日

にいさんより
先日は足元が悪い中、
会場に足を運んで頂きまして
ありがとうございました。
和音堂にて、
三好さん、藤井さん、にいの
3名が繰り広げる沖縄の世界を
充分に表現できて
それを皆さんが感じ取って頂けたのでは
ないでしょうか。
とても、楽しかったです。
今回も、
三線教室に通われる
最高齢のAさんが会場へお越しくださいました。
Aさんは、
昨年から入退院を繰り返されていた
奥さまの懸命な看病をされていました。
その奥さまが先日お亡くなられたのですが、
そのときのエピソードに感銘を受けたので
記載したいと思います。
Aさんの奥さまは、
お亡くなられる直前に
人工呼吸器をつけながら
激しく苦しまれていた状態でした。
その様子をみかねて
Aさんは医師に
「ここで(病室)楽器ならしていいですか?」と、
きいたところ、「いいですよ」と返答があり、
まだ馴れない三線を手にして
「えんどうの花」を100回近く繰り返して
歌っていました。
その時、
奥さまは人工呼吸器を自ら外して、
Aさんの歌を聴きいるような姿勢と
奥さまの苦しみがありませんでした。
その後、
奥さまは安らかな表情で
静かに息をひきとられたそうです。
Aさんは、
四十九日にも
えんどうの花を(嫁のために)歌います。
和音堂の会場での出逢い。
歳を重ねて、
高齢になると無くすものも多いかもしれませんが、
本当の意味で得るものも大きいのだと
実感しました。(にい)
管理人